A「次は〇〇について調査する予定です。」
B「それはもう終わってるよ。△△についてはどうなったの?」
C「それについては僕がやっているところです」
B「じゃあ、Aは何をやってもらおうかな…」
グループやチームや仕事をしていると、このような会話が度々ありますよね。
誰が何をやっていて、何がどこまで終わっているのか全体で共有ができていないために重複した調査を指定しまったり、自分が何をやるべきなのか分からなくなったりして、仕事がスムーズに進まないなんてことが問題になりがちです。
僕も開発リーダーになって2週間ほどの間、同じことで悩んでいました。
「このままでは仕事がスムーズに進まないし、チームとして機能しない」と思い、どうすればよいか考えました。
考えてみると、その原因は簡単なものでした。
しかも主な原因はリーダーである僕にありました。
これに気づけたことで、自分の行動を見直すことができ、以前より仕事がスムーズに進むようになりました。
今回はこの具体的な内容についてご紹介していきます。
チームとしての仕事で必ずやるべきこと
チームとしての仕事で必ずやるべきことは、情報の共有です。
ここでいう情報の共有とは、「上司が把握している情報を部下に共有する」という意味と「部下が持つ情報を上司だけでなく全体で共有する」という意味です。
情報共有の重要性①
まずは「上司が把握している情報を部下に共有する」という意味での情報共有の重要性についてです。
なぜこの情報共有が重要かというと、それは
- 判断材料の均一化
- モチベーション維持
のためです。
判断材料の均一化
何事についても、考えて判断するには様々な情報が必要となります。
上司と部下で把握している情報に差があるということは、判断材料に差があるということです。
チームとして仕事をしていると、上司は立場上、各業務に対してより多くの情報を把握しています。つまり、物事の良し悪しを判断する材料を多く持っているということです。そのため、より適切な判断ができます。
しかし、上司だけが把握している情報があれば、部下は調査や試験などの結果の良し悪しが適切に判断できません。そのため、誤った判断をしてしまったり、上司に一度結果を報告し判断してもらったりと仕事の進捗に影響が出てきます。
そのため、上司は把握している情報を部下に共有することで判断材料を均一化する必要があるのです。
モチベーション維持
仕事をやるうえモチベーションをできるだけ高く保つのは、仕事を早く進めるうえで重要です。モチベーションが下がってしまうと、仕事の精度や進捗が悪くなってしまうからです。
モチベーションを保てるかどうかには、なんのために仕事をやっているのかという情報(目的)が共有されていることが影響してきます。
なぜなら、それが分からない状態では、仕事を[やっている]というよりは[やらされている]という感覚が強くなってきます。
[やらされている]という感覚が強くなると
- 自分がやる必要あるのか?
- 他の人がやってもいいんじゃないか?
と感じるようになり、誰かがやってくれるだろうと考え始め、しだいに仕事に対するモチベーションが下がっていってしまいます。
そうならないためにも、各仕事をやる目的や背景、理由を理解させることが重要となります。
先程と同様に、チームとして仕事をしていると、上司は立場上、各業務に対してより多くの情報を把握しており、こういった情報については最も理解しています。それを部下にも共有することがモチベーション維持につながります。
情報共有の重要性②
次に「部下が持つ情報を上司だけでなく全体で共有する」という意味での情報共有の重要性についてです。
なぜこの情報共有が重要かというと、それは
- 判断材料の均一化
- チームとしての進捗把握
のためです。
判断材料の均一化については、先程と同様なので割愛します。
チームとしての進捗把握
チームのうち、誰が何をやっていて、何がどこまで終わっているのかを共有することで自分は何をすべきかを判断できるようになります。
例えば、進捗が遅いようであればフォローに入る、誰もやっていない〇〇を次にやるなどです。
上司がすべての仕事を振り分けるというやり方には限界があり、また部下が振り分けられた仕事だけをやればいいという意識を持ってしまうことも問題です。一人一人が自ら考えなければ議論もできないため、チームとしてよりよい結果に結びつきません。
チームとして機能させるために、部下が持つ情報を上司だけでなく全体で共有するということは重要なのです。
共有すべき内容は?
共有すべき内容は
- 何についてか(題目、項目、テーマなど)
- なぜやるか、やったか(目的、背景、理由など)
- 上記についてのデータもしくはその保存先
の3つです。
まず始めに共有するのは、何についてなのか(題目、項目、テーマなど)についてです。何についての話なのか分からなければ、共有もくそありません。
そして、具体的な内容や目的、理由、背景についてを明確にしましょう。これについては場合によって順番が前後します。
順番の例としては
- 目的、背景
- 結論
- 具体的な内容
というものや
- 具体的な内容
- 理由
といった場合が挙げられます。
ここでの1番のポイントは「なぜそうする/したか?」という考え方(目的背景理由)を明確にすることです。
なぜなら、何に対しどのように考える/考えたのかが分からなければ納得できないためモチベーションが下がったり、適切なのか判断ができなかったりするからです。
そして、エクセルやワードなど作成したデータがある場合はデータファイル自体もしくはその保存先のフォルダなどを共有しましょう。
これは各自がより詳細な内容を確認するため、また類似資料との誤解防止のためです。
打合せなど口頭での共有も悪くありませんが、人はどうしても忘れてしまうことがあるため、メール連絡などデータが残るものがよいです。
情報共有時の注意点
情報共有時に注意するポイントが1つあります。
それは共有する情報が完了/決定したものなのか、進行/検討中のものなのかを明確にすることです。
これを共有しておかないと、情報が変更される可能性の有無があるか分からず、情報の誤解や誤発信につながります。
そうなってしまうと情報の認識に食い違いが発生し、仕事の進捗に支障をきたしてしまいます。
注意しましょう!