6月も終わりが近づき梅雨を迎え、
暑くなってくるこの季節。
エアコン(クーラー)がなければ、暑すぎて何もする気が起きません。
かといって、ずっとエアコンを使っていると電気代が高くなることは避けられません。それでも使わずにはいられない…
どうにかして少しでも電気代を抑えられないか、と考えますよね。
今回は、空調機の設計開発を行っている僕が電気代を抑えるための一般的な方法から意外とやられていない簡単な方法までご紹介させていただきます。
エアコンの電気代を抑える方法【室内機編】
室内機と室外機に分けてご紹介させていただきます。
意外とやられていない方法については【★】印をつけています。
ぜひチェックしてみてください。
室内機とは?
室内機とは、一般家庭向けだと上の写真のような壁掛けタイプが主流です。
なので、今回はこのタイプについて説明していきます。
電気代を抑えるためにやるべきこと
室内機のフィルタを掃除する
まず初歩的な方法として、室内機のフィルタを掃除することが挙げられます。
室内機のフィルタというのは下の写真のように、エアコンの前面のパネルを上げたところについているものです。
これを取り外したものが下の写真になります。
だいたい1年くらい使っていると、このようにフィルタにほこりが溜まっています。
このほこりを掃除機で吸ったり、水洗いで落としたりして掃除しましょう。
たったこれだけですが効果があります。必ず行いましょう!
夏場や冬場のように長時間使用する季節の場合、できれば月に1~2回ほど掃除するとGoodです。ただし、空気清浄機を併用されている場合にはちょっと掃除頻度を少なくしても良いでしょう。
また、機種によってはフィルタ自動掃除機能がついているものもあります。その場合は自分で掃除する必要はありません。
室内機の熱交換機を掃除する
フィルタが詰まっていると、奥の熱交換器の方までほこりが入り込んでしまっている場合があります。
このようなほこりは熱交換器の表面についていることが多いので、掃除機や綿棒で掃除することも可能です。
ただし、クイックルワイパーなどのほこり取りの場合、綿の部分が引っかかるなどして、むしろゴミを増やしてしまう原因となるので使用は避けてください。
また、熱交換器に水をかけることでも汚れを落とせますが、水をかけることで故障につながることもあります。申し訳ありませんが、メーカーによって中の作りが異なる場合があるので、具体的にどこがダメとは言い切れません。
どうしても水洗いをしたい場合は、専門業者やメーカーにご相談、問い合わせの上、自己責任で行ってください。
もっと簡単な方法として、ドライ運転をできるだけ低温(18~24℃くらい。必ず室外の気温より低くなるよう)に設定して1~2時間程度するというのもあります。
ドライ運転することで空気中の水分が熱交換器につきます。この水分で熱交換器の表面のほこりを洗い流すことができます。
湿気の多い日にやるとより効果的です。ぜひお試しください。
エアコンの運転設定を変える★
電気代を抑えるための運転設定のポイントは、
- 自動運転モードにしているか?
- 高風量設定にしているか?
- 適切な風向設定にしているか?
の3つが挙げられます。
以上の設定をすることでより早く温調できるので、結果的に電気代の節約につながります。
では、具体的にどうすべきか説明させていただきます。
まず自動運転モードについてです。
自動運転モードは企業ごとに制御内容が異なるので動きが違いますが、基本的に冷暖房を自動で選択し、効率よく室温調節してくれるようになっているので電気代は抑えられます。
自動運転の温度設定だと人によっては暑かったり寒かったりすることがあります。でも、温度設定はできるようになっているので必要に応じて設定してください。
ただし、
- 冷房の場合はより低温
- 暖房の場合はより高温
に設定すると電気代は高くなります。
次に風量設定についてです。
これについても、先程同様に自動にすることをオススメします。理由も先程同様です。
もし「自動運転だとなかなか部屋の温調ができない!」という方がいましたら、高風量(強風量)設定にしてください。
高風量に設定することで室内の空気がより循環するので、より早く温調することができます。ある程度快適になってきたところで風量設定を自動に変えましょう。
最後に風向設定です。
適切な風向設定は冷房と暖房で異なります。
まず冷房の場合についてです。冷房の時は風向をできるだけ上向きにしてください。
なぜならば、冷たい空気はより低い方(暖かい空気の下の方)に行く特性があるからです。上向きに風が出ることでより遠くまで冷たい空気が届き、またその冷たい空気が徐々に下に降りてくることでより早く温調ができます。
逆に暖房の時はできるだけ下向きにしてください。
暖かい空気は高いの方(冷たい空気の上の方)に行く特性があります。なので、下向きに風が出るように設定し床に吹き付けるようにすることでより早く温調ができます。
以上のように運転設定をすることでより早く温調できるため、電気代の節約につながります。
掃除が面倒な方はエアコンクリーニングを
自分で掃除するのが手間だという方は、エアコンクリーニングを依頼するのも手段の1つです。だいたい¥10,000~15,000が相場のようです。ただし、フィルタ自動掃除機能がついている場合は、複雑な機構なのでちょっと高くなって¥20,000前後が相場となります。
ハウスクリーニング エアコン清掃(エアコンクリーニング)【地域限定】レンタル&クリーニング
次回は室外機編
今回は、
エアコンの電気代を抑える簡単な方法【室内機】
と題して、室内機側でできる節約方法を紹介させていただきました。
でも、実はエアコンの電気代を抑えるためには室外機も重要なのです。
室内機の掃除はやっても室外機はほとんど何もしないという方は多いと思います。
次回は、
エアコンの電気代を抑える簡単な方法【室外機】
と題して、簡単にできるけど意外とやられていない方法を紹介させていただきます。
<2020/06/29追記>
【室外機編】はこちらからどうぞ!